22:名無しNIPPER[saga]
2019/08/03(土) 20:46:13.39 ID:OJq4hmGJ0
――その頃
貴音「いかがですか?」
育「すごい……これが、ロコちゃんのお姉さんが設計したオフィスなんだ」
貴音「ええ。これほどの表現を生み出す想像力と、形にする創造力。いずれも類い希なものです。このように専門以外の雑誌で取り上げられることからも、その実力は窺い知れます」
貴音「しかし果たして彼女は、最初からこれほど優れた表現者だったでしょうか。これもきっと、努力と鍛錬が実を結びもたらされた成功なのでしょう」
育「ロコちゃんのお姉さんは、ただすごいだけじゃなくて、とってもがんばり屋さんなんだね。ロコちゃんはそんなお姉さんのがんばる姿を、ずっとそばで見てきたんだ…」
貴音「伴田路子にとって、姉の存在はとても大きなものでしょう。尊敬、憧憬、羨望……同じ表現者を志しながら、常に高い次元を見上げている様子からもそれは窺えます」
貴音「憧れの先人の後に続くだけでなく、並び立ち、追い越し、己の道を邁進せんとする――現在の伴田路子は、その道の途中にあるのです。もちろん中谷育、あなたも…」
育「……うん。わたしも、ロコちゃんみたいなすてきなお姉さんたちといっしょに、自分だけにしかなれないすてきなおとなになっていけたらいいな」
貴音「ええ。日々のすべては学び。わたくしもあなたを見ていると身が引き締まります。ですからみちこもきっと、そんな思いでいることでしょう」
29Res/34.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20