モバP「ありすを実家に連れて行くことになった」
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6: ◆V4UmGZT038Ti[saga]
2019/07/31(水) 20:52:26.65 ID:ZyculU6ko
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ピンポーン。インターホンのボタンを押すと懐かしい電子音が聞こえた。
実家を出てからもう十年近く経つのに無骨で古いインターホンは現役だ。田舎らしい佇まいの一軒家と安っぽい電子音を聞くと一気に実家に帰ってきた感触を味わえるのだが、
それでもただ実家に帰るというだけで緊張する。
「はいはーい。おや、早かったね。って寒いわねー。早く中入りなさい。っとその子がありすちゃんね? 可愛いわねー、ほら、ありすちゃんも冷えちゃうわよ」
ガラガラと玄関を開けてギリギリ中年の女性が現れたと思えば矢継ぎ早に一気に言葉を連発する。俺の母だ。しばらく会ってないうちにかなり老けたようだが、おばちゃん特有のパワーは健在らしい。
ありす「ふ、不束者ですがよろしくお願いします」
P「……おい」
いきなり何を口走るんだこの子は! 確かにイベント的に間違ってはいないんだけども!
P母「ははー、よくできた子ねえ。うちの馬鹿の方がもっと不束者よ、安心してね」
P「悪かったな、ダメな息子で。ありすもそんな身構えなくていいから」
ありす渾身の挨拶はスルーされた。鈍感な親でよかった。
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