嫉妬深い強欲デブでスケベで怒りに燃える怠け者の男「俺こそが唯一絶対の存在だ」
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◆CItYBDS.l2
[saga]
2019/07/29(月) 23:41:30.57 ID:8MZ+TPk10
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その男は、貪食の限りを尽くした。
若かりし頃の男は、整った顔立ちにスリムなシルエットで世の女性を惹きつける魅力を持っていた。しかし、現在のその男はと言えば見るも無残な肉袋と化している。だが、それも無理からぬこと。男は、自身の食欲にひたすらに従順であったからだ。それがいつ何時であろうと、腹が減れば食べる。深夜であろうが早朝であろうが、分け隔てなく食欲を解き放つ。いつからか、それが男の日常となっていた。
男は、特にあんこをこよなく愛していた。その力強く頭を穿つような甘さはもちろんのこと、舌に馴染む柔らかさ、黒く艶やかな色彩、その全てをただひたすらに慈しみながら日毎食した。時に、自身であんこを作ってみたりもした。しかし、あまりに大量に作ってしまったが故に一人では消費しきれず、残されたあんこは男の管理する墓園に在する全ての墓に供されることとなった。
もちろん、男はあんこだけを口にして生きていたわけでは無い。しかし、そのほとんどは冷凍食品や缶詰、乾きもの、漬物といった保存食ばかりでとてもバランスの良い食生活とは言えないものであった。当然、男の内臓は既にずたぼろとなっており、時折襲い掛かる苦痛に声も出せず、地面をのたうち回ることとなった。だが、それでも男は貪食を止めなかった。
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