精霊使いのお姫様「魔女殿を助けたくはありませんか?」竜の子「助けたい!」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/24(水) 20:59:13.49 ID:a/Td8N0wO
「ふぅ……なかなか、見事なお点前で」
「お粗末様でした」
「粗末なものにこそ、価値は光るのです」

そんな、いかにも格言っぽいことを言っているがそれは単に糞に対しての褒め言葉であった。

「さて、本題に移りましょう」

まるで何事もなかったかのように平然と話題を変える姫君に、竜の子は得体の知れない恐怖を感じ、お尻の穴が絞まるのを自覚していると。

「あなた方が我々から昏き穴蔵の魔女殿を取り戻しに来たということは、既にお見通しです」
「!」

目的を看破され、狂っていながらも全てを見通す姫君の慧眼に、竜の子はぞくりと戦慄した。
しかし、生贄娘は何ら動じることなく尋ねた。
カマをかけられている可能性を考慮しながら。

「にもかかわらず、我々を城内に招いたと?」
「ええ、そういうことになりますね」
「理由を伺ってもよろしいですか?」
「ただの好奇心ですわ。あの魔女殿が心を開いた者たちに興味があったので、招き入れました」

冗談めかしてそういう姫君の視線は竜の子に注がれており、生贄娘は注意深く質問を続ける。

「若様に何か気になる点でも?」
「これはわたくしの個人的な推察ですが、その子供には恐らく、あの魔女の心を開かせるだけの何かがあるのだと、そう考えておりますわ」
「たとえば、どのような?」
「そうですね……人ならざる者、だとか」

あまりに察しの良すぎるこの姫君が、どこまで見透かしているのか、生贄娘にもわからない。


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