24: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2019/07/24(水) 12:37:39.28 ID:rmJoFnhWo
「どうだろうね」
彼女はわずかに首を傾げて、口元に微かな笑みを浮かべた。
こんなにも冷たい冬の中で、まるで春の陽気に思いを馳せているような、穏やかで柔らかい笑顔だった。
その妙なちぐはぐ感がなんだか可笑しくって、私も笑い返す。
「プロデューサーさんなら、そう言うと思ってたっすよ」
そして、私たちはまた歩き始めた。
この後はテレビ局での撮影の仕事が入っていて、公園からは少し歩く。
一〇分か、一五分くらい。
電線のない街からは澄み切った冬の空がよくみえる。
向こうに着くまでの間、だから退屈することもなさそうだ。
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