23: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2019/07/24(水) 12:37:07.67 ID:rmJoFnhWo
彼女が何と答えるのかは、何となくだけれど予想がついていた。
それでも私は尋ねた。
理由なんて特にない。
あったのは、だから、ただの好奇心それだけだ。
遠くのほうで誰かが誰かを呼ぶ声が聞こえた。
彼女が次に口にする言葉を決して聞き逃さないように、私は一層耳を澄ませて待つ。
子どもの笑い声に、耳元を掠めていく風の音。
こうして意識を集中させてみれば、色んな音がいたるところから聞こえてくるのが分かる。
彼女の声はそんな様々のちょうど隙間を狙ったように、何物にも遮られることなく、ただ真っ直ぐに私のもとへ届いた。
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