芹沢あさひ「青空の水槽」
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13: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2019/07/24(水) 12:31:13.85 ID:rmJoFnhWo

「それは、青空っす」

 私は答えた。

「正解」

 彼女は頷く。

「水色から青空が連想されたということは、そもそも水色の前提として青空がないとおかしい。同じように、水の前提には水色がある。だから、水が鶏だ」
「最初にあった青空が、水色を経由して、それから水になった」
「鶏と卵の話になぞらえるなら、それが結論だね」

 思いのほか綺麗に繋がったな、と彼女は独り言のように呟いて、手元のミネラルウォーターに口をつけた。

 私の視線はあてもなく空へと向かう。相も変わらず雲は見えない。一面の青に染まった冬空が何を教えてくれるわけでもない。
 答えなんて、そもそもあるのかも分からない。
 だけど、それでも考える。
 想像は自由だ。




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