23: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/07/24(水) 10:16:52.13 ID:lYLqPDaj0
男(この方が……彼の……)
男「…あなたが女さんでしたか。お噂は兼ね兼ね伺っております」
女「噂、ですか?」
男「はい。第一高等女学校の顔、とても眉目秀麗でお淑やかな、非の打ち所のない大和撫子である…というような」
女「うぅ…私の知らないところで、どうしてそんな……」
男「火のない所に煙は立たないと言います」
男「…少なくとも私は、その噂は本当だと実感致しましたよ」ニッコリ
女「困ります……そんな出来た人間ではありませんのに……」
女「……あっ」
女「すみません、私そろそろ行かなければ…家の者が心配してしまいます」
男「こちらこそ、申し訳ない。長々と引き留めるようなことになってしまい…」
女「男さんのせいではありません。私が勝手にここへ来ただけなのですから」
女「……あの、明日もここにいらっしゃいますか…?」
男「………」
男「…はい。奏でていますよ、この桜を見ながら」
女「…!」パァァ
女「では、おやすみなさい、男さん…!良い夜を!」
パタパタパタ...
男「……おやすみなさい、女さん」
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