アクマと僕と,ときどき友達
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3:名無しNIPPER[saga]
2019/07/18(木) 23:16:36.83 ID:snBYhBKk0
それは,アクマが棲んでいるからだと,僕の両親は言っていた.

アクマは恐ろしく残酷で,狡猾であるそうだ.なにより,絶望した人を食べることを至上の喜びとしている.

魔王が放った,人類最悪の敵.主である魔王が討たれた今でも,闇の中で,人の破滅を虎視眈々と狙っている.

僕は,アクマを見たことがない.でもそれを聞いたとき震えあがった.

それを二人に話すとシゲルは真剣な表情で.山の中に子供を入れないための嘘なのだと言った.

一方ヨーコはどちらにせよ,あの山には何か秘密があるのだと言った.

三人は顔を見合わせた.

僕は,二人の顔に好奇心となにか悪いことをするときのにやにやが広がっていくのを見て,顔の筋肉が強張った.

「今度,山の中に入ってみようぜ」

シゲルの提案は,みんしゅしゅぎのぼーりょくによって可決された.

僕はそれ以来,二人が機会を見つけては山の中に入ろうとするのを,あれこれ理由をつけて逃げることになった.

そして,今のヨーコの話では,とうとうしびれを切らし,一昨日,シゲルとヨーコで山の中で入ったそうだ.

散策しながら,巫女の家に到達したとき,突然,生臭い突風が吹き,黒い影が目の前を通り過ぎた.

それから気づいたら,傍らにいたはずのシゲルが居なかった.

恐ろしくなったヨーコは山を下りて,助けを呼んだらしい.



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