ドラゴン「貴様は肉を食わないのだな」魔物使い「ベジタリアンなものでして」
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3:名無しNIPPER[sage sagd]
2019/07/16(火) 21:41:45.94 ID:otgDpFYUO
「ドラゴンさん」
「なんだ?」
「すっぽんぽんになりました!」
「わざわざ言わなくていい」

人間が服を脱ぐ衣擦れの音が洞窟内にこだまして、そして鳴り止んだ。それだけでわかる。
せっかくだから雨に濡れた上着も乾かそうと考えた人間は、ドラゴンの前で全裸になった。
そんな自らの現状を、何故口にしたのだろう。

「すごく、ドキドキします」
「うるさい」
「未だ嘗てない、興奮状態であります!」
「黙れ」
「いえーい!」

人間は完全に痴れ者だった。
気配を察するに、ポーズを決めている。
様々なポーズを取って、興奮していた。

「ドラゴンさん、ドラゴンさん」
「なんだ?」
「漲ってきたー!」
「そんなことは、聞かずともわかる」
「え、もしかして、薄目を開けて見てます?」
「見ずともわかる。貴様のメス臭さでな」
「あー! なるほど! お鼻が良いんですね!」
「ああ、そうだ」
「そんなに匂います?」
「ああ、鼻が曲がりそうだ」

洞窟内に満ちる、淫靡な香り。
それに辟易とした様子のドラゴンに対して、人間は心底申し訳なさそうに、謝罪をした。

「変わり者で、申し訳ありません」
「何なんだ、お前は」
「ほんと、何なんでしょうね」

また、乾いた笑い声が洞窟内に虚しく響いた。
その笑みには間違いなく自嘲が含まれていて。
そんな変わり者に、ドラゴンは興味を抱いた。


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