【モバマス】 木村夏樹「道とん堀には人生がある」
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41:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/15(月) 05:28:44.96 ID:VQj+6fZHO


「プロデュウウウウサアアアアア……!」


 怒髪天を衝く……。拓海は拳をパキパキと鳴らし、夏樹の背後にいるであろうプロデューサーへ怒りを向ける。


「ち、違うんだ! アタシが誘っただけだしプロデューサーさんに責任は――」
「あれ……。あいつどこ行ったァ!?」


 気付けばプロデューサーと彼のセダンが跡形もなく消えている。


「そういえば、『煙臭い』の辺りから忍び足で退散して行ったみたいだよ……?」


 と、美世。


「凄まじい逃げ足だったねー。やばたにえんのすし太郎って感じー?」


 と、里奈。


「ったく、アイツ後でぎったんぎたんのめためたにしてやる……!」


 拓海の怒りが静かに響き、やがて皆は笑い合う。
 しばし再会の余韻に浸り、その後そろそろと寮へ戻った……。


(東京にも、こんな夜空が広がっていたんだな)


 寮に入る前、夏樹は一人夜空を仰ぐ。

 今まではがむしゃらに前を向いて走ってきた。しかし、上を見ればいつもと変わらず夜空が広がって星が出ている。そんな変わらない景色に、彼女は誰かの顔を浮かべ、そして優しく微笑んだ。






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