奏「夏紀センパイ、付き合っていただけませんか?」
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51:名無しNIPPER[saga]
2019/07/14(日) 14:57:32.89 ID:lDAUfTp00
ふたりで並んで歩くのは、あの日以来だった。

ずいぶん昔のことのようにも、昨日のことのようにも思う。今年もあと少しで終わる。新学期になれば三年生はほとんど学校に来ない。


卒業――。


こうして一緒に歩くのも、ふたりきりで会話するのも、最後かもしれない。

最後。

いつも何を話していたんだっけ。
何を話せばいいんだろう。

わかってる。

なのに出てこない。

喉元までこみあげてきた言葉は吐き出されることなく飲み込まれてしまう。
ちいさくため息をつくと、白い息が夜空に消えた。

冷たい風が体温を奪っていく。


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