186: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2019/07/15(月) 18:55:19.62 ID:6Fy41Xha0
「みんなっ! 資料は行き渡ったかっ!」
私が問いかけると、階下から「ばっちりっす!」「おっけーっすよっ!」「ありますっ!」と口々に声が届く。
187: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2019/07/15(月) 18:57:23.88 ID:6Fy41Xha0
カルパッチョがわかりやすくまとめてくれたとはいえ、確かにいつもよりも資料の量は多い。
座学の苦手なアンツィオのみんなが不安に思うのも無理はないだろう。
「あー、いいかお前ら、ちょっと訊け?」
188: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2019/07/15(月) 18:59:40.20 ID:6Fy41Xha0
「あのなジェラート、向こうだって万全の準備をしてくるんだぞ」
「これくらいやらなくてどーする?」
「前にも言っただろ?」
「どうせ奴らは『アンツィオはノリと勢いがなければ総崩れ』とかなんとか思ってるんだぞ。それで良いのか?」
189: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2019/07/15(月) 19:01:22.47 ID:6Fy41Xha0
あぁあ、血の気が多すぎるのもいけない。
「待て待てみんなそう怒るな?」と私が宥めると、カルパッチョが「ただの推測だから」と続けた。
190: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2019/07/15(月) 19:02:48.64 ID:6Fy41Xha0
「我々は、勝つっ! 気合いを入れろっ! アンツィオの力を見せてやれーっ!」
最後に私がそう締めると、みんなは「いぇえーいっ!」「おぉーっ!」と思い思いに叫んで、拳を天高く突き上げた。
191: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2019/07/15(月) 19:04:22.32 ID:6Fy41Xha0
我々はやれる。我々は勝つ。
そう熱く信じながらも、胸の内の冷静さは失わないように。
192: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2019/07/15(月) 19:05:53.76 ID:6Fy41Xha0
と、そこまでいって、ようやく私はケイへ連絡を入れていないことに気付いた。
我々が第2ステージをクリアしなければ、またケイは第1ステージをやり直すことになるんだ。
『ハァイ、どうしたの、アンチョビ?』
193: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2019/07/15(月) 19:07:56.82 ID:6Fy41Xha0
そして、7月5日、日曜日。
大洗はやはり、荒れ地の真ん中でマップを広げて作戦の最終確認をしていた。
194: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2019/07/15(月) 19:08:40.46 ID:6Fy41Xha0
ちょっと休憩します。
20分すぎに戻ります。
195: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2019/07/15(月) 19:22:18.43 ID:6Fy41Xha0
再開します。
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