3:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/11(木) 23:45:09.26 ID:WzP8/AKoO
「髪は銀髪で、ヴァイオリンが得意で、草花を愛し、誇り高くて、可愛い、孤独な美少女か」
とりあえずの構想は薔薇乙女達の特徴を全て併せ持った、それこそ至高の少女と呼べる存在。
「そんなの、絶対に不可能だ」
とはいえ、それは実現不可能であろう。
なにせ、あのローゼンですら匙を投げたのだ。
もちろん作り手として、理想に対して不可能であると軽々しく口にしてはいけないと重々理解はしているが、これはそうした意味ではない。
所謂、芸術に対する考え方である。
人は完全なものを見ても、心が動かない。
例えば、完全に左右対象の顔立ちをした人物がいるとしたら、間違いなく違和感を覚える。
そんな存在を実際に作ろうと思えば顔の真ん中から画像を反転させた上で切り貼りして合成すれば簡単に作れるので、やってみて欲しい。
左右に変化がないだけで、奇妙な存在となる。
そうした意味で、完全な存在はありえない。
どこか違っていて。
どこか欠落していて。
どこかおかしい。
だからこそ、そこに美しさが生まれるのだ。
「歪み……か」
人を惹きつける歪みとは何か、僕は模索した。
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