64:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:39:59.47 ID:zmX2O7Gg0
朋花「ウフフ。ようやくご理解いただけましたか。カタリーナ王女は禁忌に触れてしまったのです。人の次元で踏み入れてはならぬ領域を、覗いてしまったんですよ」
恵美「確かにカタリーナはターニャの先祖返りを打ち消す方法を本気で探していた。藁にもすがろうとしていた。それがまずかったというのか」
環「ガゥ…」
朋花「あのまま放っておけば、カタリーナ王女はいずれ人の形を保てぬようになり、この国に災厄をもたらす――いいえ、その存在が災厄そのものとなるでしょう」
恵美「そんなこと……!」
朋花「ですが今ならまだ止める方法はありますよ。彼女が触れてしまった悪魔の力と、彼女自身とを切り離せば良いのです」
恵美「貴女を信じて良いのなら、教えてくれないか。そのために必要なものとはなんだ? どうすれば我が妻を救える?」
朋花「とびきり強力かつ新鮮な、悪魔の角。そして狼の牙。それらを勇気と愛で包みながら、彼女の闇に突き立てれば良い」
恵美「勇気と愛――」
朋花「まったく……いくら自分の力を乱用されそうになったとはいえ、物好きな悪魔もいたものですよ。付き合わされる方の身にもなって欲しいですね〜」
恵美「ターニャ、今すぐイグナスの元に行くんだ。大丈夫。この場は僕に任せてくれ。カタリーナを頼んだよ」
環「ガウ!」
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