6:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:06:02.27 ID:zmX2O7Gg0
環「ってことはイグナス、乗馬ができるの?」
育「うん。両親が「ヴォルフスの紳士たるもの必要な技術は身に着けるべし」って方針で、色々と習っていたんだ。みんな三年前の冬に、汽車の事故で亡くなってしまったけどね」
美也「三年前の汽車の事故といえば、あの港町に向かう特急が、大雪の影響で脱線してしまった事故ですか……」
育「はい。祖父の発案で親戚総出で旅行に出かける途中に起きた事故で……親戚の中でぼくだけが生きのびて、知り合いのつてでジレールの孤児院に」
美也「そういうことでしたか」
環「それじゃあ今、イグナスはひとりぼっちってこと……?」
育「そうだね……だから、一刻も早くみんなの無事を確認したいんです。もしかしたらどこかで危ない目にあってるかもしれない……」
育「場所ならすぐに案内できます。ミランダさん、今すぐぼくを警察まで連れて行ってもらえませんか」
美也「大変な状態なのはわかりました。ですが落ち着いてくださいイグナスさん、今はまずあなた自身のお身体を大事にするときです」
育「でも……!」
美也「あなたが孤児院のみなさんを心配なさっているように、みなさんもきっとあなたを心配してらっしゃると思いますよ。勇敢な行動でギャングを怒らせてしまったわけですから」
育「わかりました……」
美也「お着替えをお持ちいたします。しばらくお待ちくださいね〜」
パタン…
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