八九寺真宵「はにかみましょうか?」阿良々木暦「是非お願いします!」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/06(土) 21:15:06.54 ID:p06yTTmjO
後日談というか、今回のオチ。

「脱糞したのなら、早く言ってくださいよ!」
「フハッ!」
「何を嗤っているのですか!」
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「嗤って誤魔化す阿良々木さんなんて嫌いです」

ネタバラシの愉悦に浸り、高らかに哄笑を響かせた僕であったが、八九寺に嫌われるのは嫌だったので、やむなく正気を取り戻した。

「黙って漏らして悪かったよ」
「どうして言ってくれなかったんですか?」
「八九寺が一所懸命、僕の耳をはみってくれているのに、それを邪魔するのは気が引けてな」

そんな風に、苦し紛れの言い訳をする僕を見る八九寺の眼差しは、またも困った年下の少年を見るかのようで、僕は再び、バブみを感じた。

「そんな悪い子には、お仕置きです」
「耳たぶを噛み千切るのだけは勘弁してくれ」
「ご安心ください。それでは、いきますよ?」

そう言って、八九寺は僕の頬に、キスをした。

「ちゅっ」
「んなっ!?」
「失礼……啄ばみました」
「な、なんで……?」
「神社に足を運んでくれたお礼です」

呆然とする僕の間抜け面を、くすりと笑って。

「好きですよ、阿良々木さん。紫陽花よりも」

冗談めかしてはにかむ八九寺を見て、毒があるのは紫陽花の葉ではなく、むしろ蝸牛の方ではないかと、僕にはそう思えてならなかった。

それはそれとして。

「吸血鬼、パンチ!」
「ぐあっ!?」

幼い少女に頬を啄ばまれた僕が。
その後、幼い吸血鬼に怒られて。
吸血鬼パンチを喰らったことは。
もはや、語るまでもないだろう。


【まよいキッス】


FIN


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