105: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/07/14(日) 02:04:45.29 ID:Mh6fG3ql0
伯爵「ほぅ…」
伯爵「では母さんのことならどうだね?」
少女「お母様?」
伯爵「うむ。母さんだってお前のために動いてくれていたのだよ」
少女「……そうだったの?」チラッ
夫人「そんな大層なことはしてないのよ…?」
伯爵「はは、よく言う」
伯爵「お前が倒れたあの日からな、どこから噂を聞きつけてきたのか、お前の様子が心配だという輩が毎日のように押し掛けてきてな」
伯爵「まぁ、どいつもこいつもこの機に乗じて私に取り入ろうとする者ばかりだったが」
伯爵「そんな連中の相手をして、全員丁寧に追い返してくれたのは、母さんなのだ」
夫人「…私は、少女が下らない道具のように利用されるのが嫌だっただけなのよ」
少女「まぁ…!そんなことが…」
少女「全く気付かなかったわ」
夫人「あなたの部屋に近付くことも許しませんでしたからね」
少女「ふふ。ありがと、お母様」
少女「…それじゃあ、少しずつ遡っていきましょう?」
少女「次は、ひと月くらい前から──」
.........
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