31:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/01(月) 22:31:54.74 ID:LeKpDSJgO
梨子「ねえ、千歌ちゃん」
千歌「ん、なあに?」
32:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/01(月) 22:32:45.62 ID:LeKpDSJgO
梨子(……実は。私は、もしかしたら[亡霊]に会ったことがあるのかもしれないと、思っていた)
梨子(善子ちゃんの話を聞いていて、ふと、思い出したことがあった)
33:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/01(月) 22:33:29.01 ID:LeKpDSJgO
梨子(あれは、私が内浦の家に着いて、私の大事なピアノが届いた日だった)
梨子(……ピアノが弾けない。でも、ピアノはここに来て、ここにあって。……でも、それを引くための心が、私が、ここにいなくて)
梨子(言い表しようのない気持ちが広がって……でもどうにかすることもなくて。ただ、家の前に広がる海を、見に行って……)
34:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/01(月) 22:33:59.14 ID:LeKpDSJgO
梨子(……そこには、確かに、ヘンな雰囲気がした原因があった)
梨子(……その人は。首から下げたペンダントを握りしめ)
梨子(……物凄く驚いたような……あるいは、呆然としたような表情を、していた)
35:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/01(月) 22:35:32.34 ID:LeKpDSJgO
梨子「……。あの。……落ち着きましたか?」
「うん。・・・・・・ありがとね。わざわざお家まで運んでくれて、休ませてくれて」
36:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/01(月) 22:36:21.21 ID:LeKpDSJgO
「そんな気を遣わなくて大丈夫だよ。よく覚えてないし」
「ま、でも自分の生まれた場所だしってことで。せっかくだから、時間を取って観光してたんだよ」
梨子「……そう、ですか」
37:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/01(月) 22:37:15.13 ID:LeKpDSJgO
「・・・女子高生ってところまでは言わなくても大丈夫だったけどね。そっか、梨子ちゃん、か・・・・・・」
「梨子ちゃん。ありがとね?・・・・・・」
38:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/01(月) 22:38:19.96 ID:LeKpDSJgO
「・・・・・・私の名前は、”ハオ”。文字は、言葉の葉と、数字の百を組み合わせて、”葉百”って書いて”ハオ”って読むんだ」
梨子「……ハオ……」
39:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/01(月) 22:40:22.08 ID:LeKpDSJgO
梨子「その。……葉百さん、私を見て驚かれていたと思うんですけど」
「ああ。そうだね・・・・・・」
梨子「私。何か、おかしかったですか?」
40:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/01(月) 22:41:20.29 ID:LeKpDSJgO
「・・・・・・。梨子ちゃん。助けてくれたお礼に、ちょっと占いしてあげるよ」
梨子「……え。え?」
41:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/01(月) 22:44:51.34 ID:LeKpDSJgO
梨子「……実は。自分でも、よくわかってないんです」
「・・・・・・」
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