キョン「ぐえっ! な、何しやがる!?」ハルヒ「キョンの喉仏、捕まえた!」
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15:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/26(水) 21:31:21.52 ID:F2H4nCm2O
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

その高らかな肛笑は、まるで魔王のようで。
その肩書きは、ハルヒに相応しいと思えた。
すると、なんだか居ても立っても居られずに。

「ハルヒッ!」

狂ったように嗤う馬鹿女をきつく抱きしめた。

「フハハハハハハハハッ……あれ? キョン?」
「ああ、俺だ。しっかりしろ」
「おかしいわね……ついさっきの記憶がないわ」
「だろうな」
「まあ、そんなことはともかく……ねぇ、キョン。どうして私は抱きしめられてるわけ?」
「さあな」

耳障りな哄笑が鳴り止み、自分自身を取り戻したハルヒが、不思議そうにそう尋ねてきた。
どうしてハルヒを抱きしめたのか。
それは俺にもよくわかっていない。
ただ、そうしないとこの頭のおかしい女が、どこか遠くにいっちまいそうで、怖かったから。

「……キョン、苦しい」
「離したほうがいいか?」
「……もう少し、このまま」

もう少しとは、どのくらいだろう。
あとどれだけ現状を維持すると、飽きるのか。
この世に永遠なんてものは存在せず、もしあるとすれば、それは無限の退屈だけである。
そんなことはわかっている。わかっているさ。

しかし、それでも、今だけは。

「……このまま、時間が止まればいいのに」

ハルヒの囁きに、同感であると、そう思えた。


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