8:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/19(水) 23:28:06.36 ID:ikHTZENWO
「西片……また失礼なこと考えてるでしょ?」
耳元でそんな囁きをされて、頭はパニック。
「そんなことは! いや、そんなことより!」
「いいから、じっとしてて?」
じっとしていろなんて、そんな無茶な。
「た、高木さん、マズイよ!」
「どうして?」
「こんなの誰かに見られたら!」
「見られたら、困るの?」
「そりゃあ困るよ!」
「なんで?」
「なんでって言われても……」
「西片は……私のこと、嫌い?」
極度の混乱状態でも最後の質問は聞き取れた。
「き、嫌いじゃ、ないよ」
「それなら、好き?」
なんだこの質問は。
一体全体、高木さんはどうしてしまったのか。
彼女らしくないと思っていると。
「ぷっ。西片、すごい顔」
おかしそうに噴き出す高木さん。
それを見て、身体中から力が抜ける。
今日のからかいは、僕にとって過激すぎた。
「か、勘弁してよ、高木さん」
「やだ」
「えっ?」
「西片の気持ちを聞くまで、離さない」
どうやら、今日の高木さんは、本気らしい。
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