6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/06/19(水) 23:25:13.34 ID:ikHTZENWO
「ところで、高木さん」
「なに?」
「薬、そんなに苦くなかったよね?」
「えー? そう?」
苦いと聞いていた先程の薬。
飲んでみると、然程苦味を感じなかった。
そのことが気になって、追求しようとすると。
「ちなみにあの薬って、なんの……」
「そんなことより、西片」
「ん? どうしたの、高木さん」
高木さんは話を遮り、コップを指差した。
「間接キスだね」
「えっ?」
なんのことだかわからない。
このコップは、僕が水を汲んできたもの。
それを高木さんに渡して、あれ?
なんで今、このコップは僕の手にあるんだ?
たしか僕は、一緒に薬を飲んで。
水がないことに、焦っていたら。
高木さんが、コップを手渡してくれて。
「ええっ!?」
「あはは。ひっかかった」
冗談にも程があるよ。
というか、冗談になってないし。
コップを渡した高木さんの責任だし。
「西片」
「な、なに?」
「ちゃんと責任取ってね?」
どこまで本気なのか、さっぱりわからないし。
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