真美「ベランダ一歩、お隣さん」
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6: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/17(月) 01:11:28.42 ID:MwWLOLhm0

澄んだ風が吹いた。

夏の気だるさを吹き飛ばす。


「あー、いーぃ風ぇー……」


溶けたようにベランダの手摺りに身体を預け、だらーんと伸びる。

もー引っ越しの準備疲れたよー。

これならやよいっちにも手伝ってもらうんだった……。


「……お?」


そんな風にだれてた時、視界に手摺りの端が見えた。

その向こうにはもう一つ、別の手摺りがある。


「おー、そういやここ、こうなってたんだった」


私たちのベランダの端の向こうには、お隣の部屋の手摺り。

その距離は、ほんの子どもの一歩ほど。



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