6: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/17(月) 01:11:28.42 ID:MwWLOLhm0
澄んだ風が吹いた。
夏の気だるさを吹き飛ばす。
「あー、いーぃ風ぇー……」
溶けたようにベランダの手摺りに身体を預け、だらーんと伸びる。
もー引っ越しの準備疲れたよー。
これならやよいっちにも手伝ってもらうんだった……。
「……お?」
そんな風にだれてた時、視界に手摺りの端が見えた。
その向こうにはもう一つ、別の手摺りがある。
「おー、そういやここ、こうなってたんだった」
私たちのベランダの端の向こうには、お隣の部屋の手摺り。
その距離は、ほんの子どもの一歩ほど。
462Res/282.83 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20