【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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275: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:31:17.55 ID:/BT2JQWN0

「振り向かないで。待たせてる人がいるでしょう?」

「瞳子ちゃん……! お、おれ、今まで……っ」

以下略 AAS



276: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:31:49.14 ID:/BT2JQWN0

 踵を返す。もう振り返らない。
 代わり映えのしない吹雪の中に、はっきりと一筋の道が見えた気がした。

 それがどこに繋がるとしても、果てにはきっと、目指すものがあると信じた。
以下略 AAS



277: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:33:00.33 ID:/BT2JQWN0

  ◆◆◆◆


 身を切るような北風と、雪と、光に浮かされた明るい闇の中にいた。
以下略 AAS



278: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:33:58.55 ID:/BT2JQWN0

 ……これ、ドームの屋根か? 年越しライブ会場の?

 灯台下暗しというか、なんというか……上だけど。
 見つからないわけだ。柊さんが介入しなければ、俺は街中を探してどんどん遠ざかっていたかもしれない。
以下略 AAS



279: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:37:39.42 ID:/BT2JQWN0

 地上では、人々を魅了するカリスマを発揮して。空とか飛んで、いつも泰然としていて。
 そうかと思えば妙ちくりんなジョークで笑って、酒をぐいぐい飲んで、好き勝手にこっちを振り回して。
 怖いものなんて何もありませんって顔をして……それでも。

以下略 AAS



280: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:38:19.16 ID:/BT2JQWN0




「アイドルになりませんか?」
以下略 AAS



281: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:39:31.87 ID:/BT2JQWN0

 二色の目が、丸く大きく見開かれた。

「…………だけど、私は……あなたを、連れ去ってしまいます」

以下略 AAS



282: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:40:35.29 ID:/BT2JQWN0

「俺ももう逃げません。あなたが何者だろうと構わない。お姉さんも同じだ!
 全部あなたの一部です! 何が起こっても、みんなまとめて連れて行ってやる!」

 堰を切ったら止まらない。心の奥底で溶けたものが濁流になり、声となって迸り出る。
以下略 AAS



283: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:41:32.04 ID:/BT2JQWN0



 ――かえちゃん。
 ――見つかったねぇ。
以下略 AAS



284: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:42:18.64 ID:/BT2JQWN0


「――っ」

 息を呑み、呼吸を整える。
以下略 AAS



285: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:42:55.79 ID:/BT2JQWN0


 ――ワアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!


以下略 AAS



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