【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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223: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/08/22(木) 00:43:54.47 ID:rmOYl90d0

「楽しそうだったわ。だから、あの子にとってあなたがどんな存在であれ、きっとすごく救われた時間だったと思うの」

 会場全体が動き出している。走り回るスタッフの気配、入場する観客の気配、腹の底に響く会場BGM。
 集結するアイドル達の気配。自分が行かなければ始まるまいに、川島さんは俺一人に何か、大切なメッセージを残そうとしている。


「『私と似ているのかも』……なんて、いつか言ってたわ。私から言うのも変かもしれないけど、あの子と一緒にいてくれて、ありがとう」
 

 そうだ。

 いつも夜だった。


 暗い夜の中にぽっと灯る光があった。見てしまったが最後、目を逸らすことはできなかった。
 春のまだ肌寒い夜、夏の乱舞する光の夜、秋の冷たい雨の夜。あれは――――




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