【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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147: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/07/14(日) 00:46:00.44 ID:TmI5fe2I0

 それからまた少し話し込んだ。
 持ち前の話しやすさもあってか、初対面なのにまったく緊張することがない。

「――あ、君って年下なの? あらやだ。職場の人が年下ってこと結構増えてきたわねー」

 川島さんの経歴は異色だった。
 アイドルになる前は大阪の準キー局で女子アナをしていたというのだから驚きだ。
 人気だってあったらしい。安定も安定、ド安定の仕事じゃないか。


「前の職場に不満があったわけじゃないのよ。人前で話すのは好きだし、人間関係も良かった。大阪だって好きだしね」
「でしたら、どうして?」
「うーん……なんて言えばいいのかしら」

 川島さんは少し考え込んで、

「見てみたくなったのよ」
「見て……?」


「新しい景色っていうのかな。こう……自分が立てる、自分だけの居場所から」




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