311: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/12(金) 01:29:54.04 ID:Bg3Eqo0s0
このみの言葉を聞いて、桃子は照れくさそうにしながら、それを隠すみたいにタオルで頬の汗を拭いた。
「桃子も、このみさんと歌えて楽しかったよ。……これからもまた、沢山歌いたいな。」
このみは、目の前のモニタを見た。
そこには現在のステージの上の様子が写っていて、観客席には様々な色の光たちが揺れていた。
「それならきっと、大丈夫よ。これからも、何度だって、一緒に歌えるわよ。」
このみは、昔も今も変わらず、劇場のアイドルだ。
未来はどうなるか分からないけれど、きっと、これからも。
私が──私たちが、劇場のステージに立ち続ける限り、きっとこの光の波がそばにいてくれる。
それだけでもう、大丈夫だって信じられた。
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