194: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/05/08(金) 22:15:39.55 ID:9DhA16vx0
彼は、少しだけ逡巡した様子だった。
深く息をしてから、彼はつぶやくように言った。
「……やっぱりファン側も、寂しいんです。このみさんと会えなくなるのは。」
このみは、彼のその言葉を聞いて、胸が締め付けられるようだった。
つい先ほど自分で決めたことでさえ、揺らいでしまいそうな気がした。
この仕事に挑戦するということは、劇場から、大切な人たちのもとから離れるということなのだ。
選んだその選択に、本当に間違いはないのだろうか?
答えのない問いにこのみは苛まれそうになった。
このみは胸が詰まって、何も言葉が出てこなかった。
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