170: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/04/10(金) 01:15:55.10 ID:VqwG9xH+0
互いが互いの眼を見ていた。
しかし、先に目線を切ったのはこのみだった。
「けど……。」
指先の濡れた左手に目を向けて、このみは押し黙った。
その静寂の中で、時計の秒針の音だけが聞こえていた。
少しの間のあと、ぽつりと溢すように、このみはその先の言葉を続けた。
「……多分気づいちゃったんだと思う。私も、アイドルじゃなくなる時が、いつか来るんだ、って。」
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