129: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/01/11(土) 14:55:32.58 ID:TaItlDyU0
「と、いう訳なのよ……。」
このみは、響たちハム蔵捜索チームとともに莉緒の元へやってきていた。
そこには、両手を器のようにして小さな手の上にハム蔵を乗せている桃子と、
桃子とハム蔵を描くべく、ものすごいスピードでスケッチブックに鉛筆を走らせているロコの姿があった。
ハム蔵は先ほどまで自分を探していた響たちを見つけたが、そこから動く様子がない。
「ロコが『ストップです!!』なんて言うものだから、ハム蔵ちゃんすっかり動けなくなっちゃったの。」
ハム蔵自身も、まさかこうなるとは思っていなかっただろう。
事態がどこへ繋がってどう結末を迎えるかは、当事者たちでさえ予想のつかないものである。
拍子抜けして力の抜けるのを感じながら、このみは身をもってそれを理解した。
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