エミリーが忘れた日
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90: ◆AsngP.wJbI[saga]
2019/06/10(月) 23:24:15.92 ID:9pdDfgPfo
 
昨日までパーティーの会場だった広間はけいこのためにすっかりかたづけられていた。
エミリーはその広い部屋の真ん中で着物に身をつつんで、先生らしき人の手拍子に合わせてふり付けをくりかえし練習しているらしかった。

「《エミリーさん、もっと腰を落として》」
「《はい、先生……》」

エミリーはがんばってるけど、あれは多分あたしよりへたくそね。
まあしかたないか、まだ小さいし。それに……あんまり楽しくなさそう。

「《ママ……やっぱり、ブヨウはむずかしくてイヤ》」

きゅうけいの時間にさしかかると、エミリーはおばさんにかけより抱きついてそう言った。

「《キモノもおなかが苦しいし、セイザも足がいたいし……》」
「《駄々こねないの。 昨日のお友達が来てるわよ》」

それを聞いて真っ先に後ろを向いてあたしを見つけたエミリーは、
うれしそうに「ヨリチャン!」とさけびながらブンブンと大きく手をふって来た。
昨日ちょっと遊んであげただけなのにすっかりあの調子。しょうがないわね、とあたしも手をふり返してあげる。

「おけいこ、がんばってね」
「ハイ!」

こらこら、そんな大マタで走ろうとしたらこけちゃうから。


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