47: ◆AsngP.wJbI[saga]
2019/06/10(月) 22:32:07.88 ID:9pdDfgPfo
俺はふと、以前見かけた幼いエミリーの描いた絵のことを思い出した。
エミリーの父親が持ってきてくれた箱の中にあった、黒髪の女の子が一緒に描かれた絵だ。
巨大なダンボールへ近づき、黒い丸筒をまた取り出して、中身をもう一度見てみる。
エミリーはその子と並んで笑っているようだった。
「“Yorichan”……“よりちゃん”」
「……またその絵?」
「これってさ──お父様の話にあった日本人の女の子じゃないか?」
「──どうかしら」
伊織は無愛想にそれだけ返した。
「あんたが聞いたお父様の話が本当で、その絵のパッツンが大事なお友達だっていうなら、
エミリーだってその子のことはちゃんと覚えてるもんじゃないの?
こないだはあの子、忘れたって言ってたじゃない」
「うーん……なんか気になるんだ」
「何がよ」
そうこうしているうちに、エミリーが事務所へやってきた。
今日は合流初日。
もちろん皆と完全に同じメニューをこなしてもらおうとはハナから考えていないが、
今のエミリーがどこまでできるのか、これからどうするのかを考える指標を見定めるのが目的だ。
当然、上手くいきそうならそのままステージ復帰を本気で考えても良さそうだが、ここ最近の彼女の状態からしてどうなるかまだ全く分からない。
「プロデューサー……イオリ、さん。 オハヨうゴザいマス」
「おはよう、エミリー。 うまく言えてるよ」
「《ありがとうございます》」
126Res/148.14 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20