145: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/06/06(木) 08:01:17.65 ID:WrefR8ekO
少年「……いや、その…あった……かもしれない……心の中では……」
女「………」
女「………はぁー」
女「あの子はね、ずっと待ってるのよ」
女「あんたのその言葉を」
女「…こんな歌を使って、伝えようとするほどにね」
少年「………」
女「今日だってそう。本当は、あの子も少し期待してたんじゃないかしらね。あんたにこのライブを見届けてもらって、それから……なんて」
少年「……別に、言いたくないわけじゃない」
少年「けど、そんな一言くらいいつでも言える」
少年「…今にもどっか消えちゃいそうな女ちゃんに比べれば──」
女「──ならなんで言わなかったの?」
少年「っ」
女「いつでも言う機会はあったはずなのに。あんたも分かってたんでしょ?あの子が何を望んでたか」
少年「そ…れは……」
女「……ねぇ、どうしてあの子が今こんな方法であんたに呼び掛けてるのか教えてあげようか」
少年「……なんだ?」
女「あの子にはもう、時間がないの」
少年「時間って…」
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