43: ◆RZFwc/0Dpg[sage saga]
2019/05/31(金) 22:42:12.30 ID:kcSV+mvpO
── 秋 ──
その日もフォーマルハウトは、見えていたのだろうか。ふにゃふにゃと柔らかいアスファルトを歩く俺に、それを確かめる術はなかった。
「あーあー。肩貸そっか?」
周子が隣で呆れたような声を出す。
「ありがと、大丈夫だ。歩ける……歩けるから」
重い頭を揺らしてそう返す。手足はまるで自分のものでないかのように、頼りなかった。
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