28: ◆RZFwc/0Dpg[sage saga]
2019/05/31(金) 22:31:28.11 ID:kcSV+mvpO
── 夏 ──
その日、俺はアンタレスを眺める余裕さえなかった。
「ヴぅーっ……なんやねん、ちくしょぉぉ……」
俺の左肩に顎を乗せて、周子が呻いている。
普段ほんのり赤みが差す程度の彼女の頬が、今日は真っ赤に染まっていた。
どうやら生温い初夏の風では、周子の酔いを醒ますに至らないようだった。
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