27: ◆RZFwc/0Dpg[sage saga]
2019/05/31(金) 22:30:53.65 ID:kcSV+mvpO
「──けど少なくとも、それが出来る今の間は。いくらでも付き合うからさ」
そこで言葉を切って、周子の返事を聞かないままブランコを漕いだ。
春の景色がゆらゆら動き、春の空気が耳の横を駆け抜ける。無性にそれが気持ち良かった。
風の音に紛れるように、そっと周子が言う。
「おおきに。」
帰り際に周子は満面の笑顔で滑り台に登って、降りた。そんな彼女を見て俺はけたけたと笑い声を上げた。
真新しいブランコの鎖が、街の灯りを反射して輝いていた。
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