【天華百剣】('A`) 大事なことは全部春画が教えてくれたようです【ブーン系】
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7: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/05/29(水) 23:09:37.11 ID:Iq0r0Jv20
「なぁ、算数出来るか?連中が被った損害が、俺の腕一本、いや、俺の命で賄えると思ってるのか?ハハ、ハハハハハ!!」

「だったら随分安い買い物だ!!ああ、最高のショーだった!!俺が造り上げた人形が、火を巻き、銭を食い潰し、悪人共を恐怖へと貶めた!!」

「やれよ!!ハハハハハ!!さぁ斬れ!!痛みが苦しみが、ましてや辱めが!!俺の悦びを塗りつぶせると思うな!!」


心の底から笑ったのは随分と久しぶりだった。それも、このような沙汰の最中だと余計に笑えてくる
反対に悪漢共から下品な笑みが消えた。大の男が三人がかり、バカを仕出かして全てを失ったみすぼらしい野郎に
まるで鬼か物の怪でも見るかのように『怯えていた』のだ。腹は更に捩れ、痛みを伴った。吐き出す息は吸い込む量と比較にならなかった


「ハハハッ……!!」


そのバカ笑いも、斧によって齎された右手との永遠の別れと共に終わりを迎えた


「ッッッ〜〜〜〜〜〜〜〜〜……!!!!!」


激痛は、笑いによって大きく分かたれた上下の奥歯を固く閉ざし、声にならない呻きが喉奥から漏れる
ようやく人らしき様を見た野郎共は、ヒクヒクと小物相応な嘲笑を溢した


「なんだよ、お前みたいな外道でも血は赤いじゃねえか!!」

「もう一本斬り落としゃあ、今度は悲鳴をあげるよなぁ!!」


左腕が押さえつけられ、斧より滴った自身の血の斑点が手首へと滴り落ちた
ここでもう一度、大きく笑えば恰好も付いたろうが、生憎とそこまで狂ってはいないらしい


「せぇ、のぉ!!」


ただ、叫び声を上げないことだけが、俺に残された唯一の『意地』であった


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