【天華百剣】('A`) 大事なことは全部春画が教えてくれたようです【ブーン系】
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6: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/05/29(水) 23:06:37.95 ID:Iq0r0Jv20
事件はすぐに世間へと広がった。各社の新聞には大々的に俺の名と人相が載り、晴れて指名手配犯として知れ渡った
実家には悪いことしたなと思ったが、半ば絶縁したような間柄。その後どうなったかは深く調べなかった
親不孝者にツテやコネなど無い。ましてや、『その後』を考えてない犯行
一月も経たずに、恨みを買った『悪の組織』からの追っ手は俺の尻尾を掴んだ


それが、『今夜』。人気のない波止場で、俺は大の男に押さえつけられ土の味を堪能している最中だ


「間違いない。こいつだ」

「クハ、稀代の大悪党にしては、大したことがない」

「○○○○、我らの雇い主は寛大だ。その手腕を再び役立てる気があるなら、命だけは取らないんだとよ」


小物根性が染みついていらっしゃる。予想した言葉と大した差はなかった
『手腕を役立てる』?冗談じゃなかった。俺は、俺の為だけにしか、磨き上げた腕を使う気はない


「殺せよ」


よく知りもしねえ悪の親玉の為に一生を費やすなど、死んでも御免だった


「ハハハ、かっこいいねえ。だが、殺しはしない。今はな」


右腕を掴まれ、押さえつけられた。何をする気かは、月明かりに照らされ鈍く光る『斧』を見て察しがついた


「お前の『生き甲斐』を一つ奪うだけだ」


口元は覆面で隠れて見えなかったが、目元はさぞ楽しそうに歪んでいる
奪取という行為に心底溺れているようだ。強者のみが得られる悪趣味な娯楽だ


「やれよ」


泣き叫んで許しを乞うと思ったのだろうか?今度は驚きで目を見開かせた
加虐心を持ち合わせているつもりは無かったが、元より俺は一足先にその『悦び』を味わった


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