【デレマス(デレステ)】黒埼ちとせ「私の望みは――」
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93:名無しNIPPER[saga]
2019/08/11(日) 02:38:11.31 ID:p6krMnY00
P「殴りたければ、殴ればいい。気の済むまで殴ればいい。俺は抵抗しない。お前がそういう行動にでるのは、至極当然だ。悪いのは、俺だ」

P「だが、何度でも言う。俺はあの世界には戻らない。戻れないわけではないが、それでも、戻らない」

千夜「くぅっ……なぜ……なぜ!!!!! ぇぇっ……」ポロポロ

P「……お前、白雪さんの娘さんだな。君のお父さんとは、研究集会で会ったことがある。あの研究所にも何度か訪れた」

P「もう千夜は全部知っているんだろうな。そうだとも、俺は、あの一ノ瀬志希が出てくる前に、陰でギフテッドだとか神童だとか言われていた」

P「12歳でアメリカの大学に入学して生命理学と脳科学を専攻し、18歳で帰国して○○大学に入った。医学部に進んで、ちとせが抱えている病と同じ病のメカニズムを研究していた」

P「ちとせが今でも生きながらえているのは奇跡だ。自分で言うのもなんだが、それは俺の研究成果があったからだろう」

P「だが、それでも、俺はあの病の研究は今後することはないだろう」

P「知ってはいけないことと、それでも、知らなければならないことと向き合わざるをえなくなった」

P「俺は気づいてしまった――あの病は、今の技術では理論的に完治は不可能だということ、そして――」

P「――俺が、あの病を作り出していたということに」

千夜「……?!」

P「俺はもともと医学を専攻していたわけじゃない。俺がギフテッドとか何とか言われるようになったのは、17歳のときに、とあるワクチンの生成に必要な培養の過程での大幅なコストカットを発案したことがきっかけだった」

P「それだったんだよ、原因」

P「俺の発案した方法で生成されたワクチンを接種すると、実はごく小さい確率であの病にかかってしまうんだ。26歳のときにそれに気がついた。どうりで、医学界であの病を研究したら成果が挙げやすかったわけだ。自分が生みの親なんだからな」

P「俺は、自分が例の病の原因だったことに気づいて、逃げた」

P「その事実を知るものはこの世で3人しかいない。もっとも、そのうちの1人は今増えたわけだが」

P「告発したければすればいいが……恐らく無駄足になるだろう。俺が封印して自宅で保管中の未発表の論文にその旨が書いてあるが、あの論文を理解できるのは俺と一ノ瀬志希くらいのものだろう。とりあえず、普通の人間にあれは読めん」

P「これが、真実だ。白雪千夜」

千夜「……」

P「本当に、すまない。謝って許される話ではないのは重々承知だ。ただ、俺のエゴだとしても、贖罪の意味をこめてちとせをプロデュースしている」

P「こんな人間で、すまない」

千夜「……私は、父親にあこがれて医学者を目指そうと考えていたことがあります」

千夜「それを強く意識するようになったのは、お嬢さまと出会ってからです」

千夜「もしなれるのなら、いつかお嬢さまを救えるような人間に自分がなりたいと、そう思うこともありました」

千夜「でも、お前にそれを言われてしまっては、私ができることなんて、何もないのでしょうね」




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