27:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 10:54:29.83 ID:YWfCY9A20
「……うん、『トゥインクル・スターダスト』以外はポピパで叩いた曲だね」
「え……わたしの最初の歌……」とどこかショックを受けた風なカスミを横目に、タエが安心したようにホッと息を吐き出す。
「それならよかったっす。実は来月辺りにライブをしようって話になってて……まだ先のことで色々未定なんすけど、練習が出来ないと不安で……あっ、いやっ、すいません! サアヤセンパイさんはそんな場合じゃないですよね!? ごめんなさい、軽はずみなこと言ってスミマセン!」
「う、ううん、大丈夫だよ」
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
見ているこちらが恐縮するくらいに縮こまって謝るタエを前に、沙綾はぼんやりと『麻弥さんを弱気にしたみたいな子だなぁ』なんて思った。
「あとはかすみんが今新曲を作ってて……って、まぁライブのことは今はどうでもいいわね。とにかく、サアヤ」
「うん」
「いつ戻れるか……いや、そもそも本当に戻れるかなんて分かんないけど、とにかくこっちの沙綾のことをあたしたちが知ってる範囲で教えるわね」
「分かった。よろしくお願いします」
本当に戻れるか分かんないけど。その言葉が少しだけ心に引っかかるけれど、今そんなことを気にしていても仕方がないだろう。
もしかしたら今日眠って明日目覚めれば元の世界に戻っているかもしれないし、明日じゃなくたってふとした時に戻れるのかもしれない。今はそう考えていた方がいい。
自分の知っているPoppin'Partyの面々とは幾分か(約二名はとても大きく)違った女の子たちから話を聞きつつ、沙綾はそんなことを考えるのだった。
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