3:名無しNIPPER[saga]
2019/05/20(月) 22:15:53.10 ID:WM+ZVD1i0
「りあむさん、一言お願いします!」
震える手でマイクを受け取り、彼女は初めて顔を上げた。
大勢のアイドルファンが一斉に彼女を見つめている。
前列に並ぶ男性客と目が合った。
見世物小屋の猿でも眺めるような、気味の悪い笑みを浮かべていた。
思わず目を逸らした先で、女性客と目が合った。
悪鬼をも思わせる表情で、涙を流し彼女を睨んでいた。
数百、数千の瞳に囲まれ、彼女はアイドルになる前の事を思い出していた。
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