一休「夜な夜な悪さをしているのは屏風の虎ではありません」 将軍「何?」
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20:名無しNIPPER[saga]
2019/05/19(日) 00:45:12.01 ID:V3yOkWnx0
矢も槍も刀も化生を倒すことは出来なかった。

この化生は、仮に身体がバラバラになっても生き残ることができるのだ。

サムライが振るう武器で、倒せる道理がない。

だが、今、化生の身体には激しい「痛み」が走っていた。

放置するのが危険なほどの痛みが。

その痛みの発生源は、腹に突き刺さった新右衛門の刀。


「ば、馬鹿な、神鉄でもなんでもねえ、ただの刀だろうがあああああ!」


化生は刀を掴むとガチンとそのまま握りつぶした。

粉々になった刀が地面に落ちる。

だが、痛みが止まない。


ポタポタ、と何か音がする。

地面に落ちた刀の付近から、そんな音が。


「ああん?」


化生が注意を向ける。

よくよく見ると、それは化生の腹の傷跡から何かが落ちる音だった。


それは液体だった。

化生の血ではない。

透明で粘度の高い、甘い匂いのする液体。

まるで、そう。

水飴のような。


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