千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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396: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2019/05/17(金) 19:01:56.96 ID:dd6+2abs0

その人は、風に紺碧の髪を靡かせて、私を見つけると、優しく笑う。

──この笑顔は知っている。小さい頃からいっつも、私の傍で笑って見守ってくれていた存在。


千歌「──……果南ちゃん」

果南「や、千歌。よく来たね」


果南ちゃんは腰に手を当てて、にこにこしている。


果南「ここにお客さんが来るのは本当に久しぶりだよ。……それが、まさか千歌だなんて」


間違いない、つまり、


千歌「果南ちゃんが……チャンピオン……!」

果南「うん、そうだよ」

千歌「強いトレーナーなんだってことは、なんとなくわかってたけど……チャンピオンだったんだ」

果南「ま、わざわざ自分がチャンピオンだとか言わないからね……。それはそうと千歌」

千歌「なぁに?」

果南「……旅はどうだった?」

千歌「どう……。うーん……いろんなことがあった」

果南「例えば?」

千歌「楽しいこと、悲しいこと、大変なこと、怒ったり、泣いたり、笑ったり!」

果南「あはは、全然具体的に例えられてないね」

千歌「だって、一言じゃ言い表せないくらいいろんなことがあったんだもん……それと」

果南「……それと?」

千歌「……たくさんの人たち──友達、ライバル。そして、ポケモンたち──仲間たちと出会った」

果南「ふふ、そっか」

千歌「皆といろんな景色を見て、一緒に過ごして、一緒に笑って、一緒に戦って── 一緒に強くなってきた」

果南「…………」

千歌「旅に出て……本当によかった」

果南「そっかそっか。……ここはその旅の終着点」

千歌「……うん」

果南「千歌が見たもの、知ったもの、感じたもの──そして、ここまで辿り着いたその強さを、今ここで見せてよ」


果南ちゃんがボールを構える。


果南「難しいことは何一つない。ホンキで戦って、最後に立ってた方が、この地方のチャンピオンだよ」

千歌「……うん!」


私もボールを構えた。


果南「オトノキ地方『チャンピオン』 果南。千歌、全力でおいで! 私も全身全霊で戦うからさ……!!」

千歌「うん!!」


二つのボールが中を舞う。私の旅の終着点。本当の本当に最後のバトル──開始だ……!!





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