千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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◆tdNJrUZxQg
[saga]
2019/05/14(火) 00:12:06.54 ID:gM5+0Wds0
■Chapter078 『家族』 【SIDE Riko】
──4番道路、ドッグラン。
私はここで、自分の過去と決別する。
そう意気込んでやってきた。
そして、私が今からやろうとしていること……それは。
梨子「……最後の手持ちをここで捕まえること」
ずっと空いている状態だった6匹目の手持ち。
それをここで手に入れることだ。
ダリアジムで千歌ちゃんと共闘したときに、触れたイワンコ。
そして……実は気付いていたのだけれど、パルキアとの戦いの際、落下する私を助けてくれた──トリミアンのしいたけちゃん。
梨子「私……犬に触れるようになってる」
もちろん、自分から進んで触りに行くことはまだ躊躇する。
だけど、パニックを起こしていた昔からは考えられないことだ。
きっと、自分の中で、あのときのトラウマを乗り越える準備が出来つつあるんだ。
梨子「とは言っても……」
ドッグランの辺りを見回すと、相変わらずあちこちを犬ポケモンたちが走り回っている。
最後の手持ち……適当に決めるのは憚られる。
割と近くに見えるのは、ガーディやポチエナの群れ。
遠方ではブルーが集まって日向ぼっこをしているし、その周囲ではラクライたちがマッスグマと競争するように猛スピードで走り回っている。
私は少し考えたけど……。
捕まえる捕まえないより前に、やるべきことがあると思った。
* * *
──それは、私がここドッグランに訪れて、最初に挫折した場所。
梨子「……こんにちは、ムーランドさん」
「…ヴォッフ」
ずっしりと構えるムーランド、その周りには相変わらずたくさんのヨーテリーやハーデリアがいる。
正直、これだけいると今でも少しだけ足が竦む。
けど、ここでとんぼ返りするようじゃ、本当に何しにきたのかわからない。
梨子「ムーランド、私のこと覚えてる?」
「…ヴォッフ」
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