67: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/05/02(木) 02:32:25.18 ID:P8JEUw1x0
「……それ、ね。本体は、山梨にあるのよ」
「わぁ!?」
急に後ろから声が!?
こけそうになって振り返ると、いつの間にか、すぐ背後に女の人が立っていたのです。
「だけど、綺麗でしょう? それに懐かしいから……夜市を開く時だけ、ここに呼びよせているの」
綺麗でした。桜も、その人も。
長い墨色の髪と、薄く開かれた琥珀色の眼。すらりとした長身と、ぞっとするほど綺麗な肌……。
首から提げたワインレッドのペンダントが、大きくはだけられた胸元で妖しく輝いていました。
「……こんばんは……総代。良い夜ですね」
「ええ、本当に。こんな夜はね、ワインがおいしいのよ」
ぺこりと頭を下げる文香さん。
……って、えっ!?
今この人が、総代って……!!
93Res/70.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20