45:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 15:41:19.87 ID:i/o/WJrU0
冠城「吉田先生が焦っていた理由は、今ので大体分かりましたね」
「彼は、奥さんが背負った借金を、奥さんと協力して返済していた」
「しかし、それだけでは間に合わず、返済期限が目前に迫りつつあった」
「学校でも、その事が頭の中を駆け巡っていたんでしょうね。だから、最近焦っていた」
「誰にもその事を話さなかったのは、あくまで家庭の問題であり他人を巻き込みたくなかったから……」
「手塚先生を前科者呼ばわりして突き放したのは、そうしようと思うあまりついカッとなって言ってしまっただけで、本心からの言葉ではなかったのかもしれませんね」
右京「しかし、吉田先生は殺され、手塚先生が容疑者になってしまった……」
冠城「吉田先生はもうすぐ借金を返せると、奥様に言っていて、しかも殺される前日は遅くなると言って家に帰らなかった」
「恐らく、あの公園に行く為なんでしょうが、そうなると……」
右京「『あの公園で何者かから返済のお金を受け取る予定だった』と、考えるべきでしょう」
冠城「おまけに深夜の公園……後ろめたいやり方で、得ようとしたものであった可能性は高い」
右京「それに、借金を返せると言い出した時期も気になります」
冠城「1週間前というと、手塚先生とトラブルがあった時期と重なります」
「いったい、何の関係があるんでしょうね?」
右京「……」
冠城「ところで、今度は何処に…?」
右京「『ここ』ですよ……」
そう言って右京が指し示した場所は、一軒のアパートであった。
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