高森藍子「ねえ夕美ちゃん…キス、したことありますか?」
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◆6X9N3xfEM.
[sage]
2019/04/14(日) 20:41:22.93 ID:dyMK0zF9O
ぱあんっ
夕美「ど、どうしたの藍子ちゃん、いきなり両手で机を叩いたりして」
藍子「それはもう告白じゃないですか相葉さんっ!」
なんだか藍子ちゃんが興奮してるっ!
藍子「それでっ、彼は、マサヒロくんはなんて答えたんですかっ!OKですよね、夕美ちゃんみたいな可愛い女の子にそこまで言われて応えなければ男じゃないですよねっ!」
なぜか頭の中にスーツを着たニブチンの顔が浮かんで来た。まったくあの人はこっちの気持ちに気づいてるんだかいないんだか、そのくせ時々ドキッとするような事をしでかして。ハロウィンで吸血鬼の格好した時だって…
藍子「あのう…夕美ちゃん?」
いやいや、今はこんな事を考えている場合じゃなくて。ここまでは上手くいってるよね、あとは仕上げを間違えなければ…。
夕美「そ、それでね……」
藍子「はいっ、マサヒロくんは何て言ったんですかっ?」
夕美「うん、しばらく黙っていたけど立ち上がってね、私の方に手を置いてそのまま顔を近づけて来て…」
藍子「……………」
夕美「…夕美…って一言小さな声で私の名前を呟くとそのまま唇を…」
藍子「キャーッッ!!」
バンバンバンバン
夕美「あ、藍子ちゃん机叩きすぎだよっ、壊れちゃう」
藍子「したんですかっ?キスしたんですかっ?どんな感じでしたっ!?レモンの味ですかっ!?カルピスの味ですかっ!?」
夕美「と、突然だったから分からなかったよ。気がついたら彼は私に背中を向けて走り去っちゃって」
藍子「それでそれで、その後二人はどうなったんですかっ!お付き合いしたんですかっ!」
夕美「あ、あのね…次の日には彼は学校に来なかったんだ…先生がね、マサヒロくんはお父さんのお仕事の都合で東京に引っ越したって」
藍子「ええぇーっ」
夕美「サッカーの大会が終わるまではって約束でうちの高校に残っていたみたいなの、だからそれから逢えていないんだ」
藍子「そうなんですかぁ…でもあれですね、夕美ちゃんはそれから花壇でお花のお世話する度に彼の事を思い出したりするんですね。はぁ…ロマンチックだなぁ…」
あ、藍子ちゃんが日菜子ちゃんみたいな蕩けた顔をしてる。
でもこれで私のファーストキス体験は問題なく語れたみたいだね。これで年上の威厳は守られたよっ!
ありがとう、月刊少女ロマンス増刊号!
ありがとう、夢野咲子先生!
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