12: ◆CS7uVfQgX.[saga]
2019/04/07(日) 22:37:51.53 ID:DPD4NUpc0
七尾さーん、休憩終わりまーす。スタッフの声がかかり、再び撮影に戻る時間が来た。まだ百合子がPに対して怒っている、という状況のため声をかけていくのが憚られるが、声をかけないというのも具合が悪い。脳内で思考を巡らせ、百合子は小声で行ってきます、とだけ言おうと結論を出した。そして立ち上がり、言葉を口にしようとした瞬間。
「頑張ってな。言い損ねてたけどその水着、百合子によく似合ってる。見てないなんてことないから、安心して行ってこい」
Pは見上げる形になった百合子をじっと見つめたまま、そう言った。
…やっぱりプロデューサーさんはずるい!百合子は染まった頬を見られないために、無言でスタッフたちの下へ走って行った。
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