【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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654: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2020/05/04(月) 01:58:02.47 ID:QcFhl9eh0
みほ「ウサギさん?大丈夫ですかっ!?」


ここに来ていよいよみほの顔に焦りが浮かんでくる。

レオポンさんチームからも助言をもらい、桂利奈はなんとかエンジンの再始動を図ったが―――M3リーの沈黙は解けなかった。


沙織「マズイまずいよどうしようっ!?みほっ!?」


隊列から取り残され川の中で立ち往生するM3を見て沙織が叫ぶ。

みほは、そんな沙織に返事を返さず、口元を押さえぶつぶつと何かを呟いている。


みほ「どうする……?なんとか再始動を……でも、故障だったらウサギさんチームじゃどうしようも……なら一端バック……無理だ。なら、なら……」


みほの表情がどんどんと苦悶に歪んでいく。

汗が額を流れ、しかし肌からはどんどん色が失せていく。


そんなみほの様子に、沙織はもちろん優花里も、華も麻子も絶句してしまう。

そんな時、無線から落ち着いた声が響いてきた。


梓『……隊長』

みほ「梓さん……?」


その声は、梓のものだった。


梓『エンジンの再始動は難しそうです。アヒルさんチームが時間を稼いでいるとはいえ、ここで時間を失う訳にはいきません』


そこまで聞いて、沙織は梓が何を言いたいのか理解した。

それはみほも同じなのだろう、その瞳が大きく開き、今度こそ色が消え去る。


梓『だから、私たちはここまでです。見捨てて、先に進んでください』


梓の声が孕んでいたのは、落ち着きではなく諦めだった。





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