【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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602: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2020/03/06(金) 23:42:26.38 ID:cUtDLTap0


腰をずらしてスペースを空ける。そこに、しほが腰を下ろした。

突然現れた戦車道の重鎮にもちろんケイもダージリンも気づいている。

しかし、口を挟もうとはせず、じっと見るに留めていた。


「……」

「……っ」

しほとカチューシャのいる空間だけ、周囲の歓声から切り離されたかのように静寂が支配する。

何をしに来たのか、なぜ自分の元へやってきたのか。

そんな疑問がカチューシャの頭の中をぐるぐる回る。

どうしてここに?そう一言尋ねれば良いだけなのにそれが出来ない。

カチューシャは感情的かつ多弁なように思えて、その実常に冷静に思考を積み重ねていくタイプだ。

雪のように静かに冷たく物事を俯瞰し、最善策を見つける。

しかし、今のカチューシャにはそんな冷静さは欠片も残っていない。

ダラダラと冷や汗を流し、怯えるような瞳でしほを見つめている。

そんなカチューシャの様子を見て、しほは真一文字に結んだ唇をそっと解いた。


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